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サイト「一日千秋」のブログです。雑記やweb拍手返信など。
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あい、もう夏真っ盛りです。
果てしなく暑い日々が続いており、クーラーが欠かせない日々も続きます・・・
クーラーの当たりすぎで夏風邪を引かないよう、皆さんもお気をつけ下さい。

そして、久しぶりにLASの短編を。
エンリスも進まず、ユニゾンなんたらかんたらも進展なし。
イライラを解消するためにも、と書いた次第ですね。
内容も文章もお粗末。まあ、軽く受け流してやって下さい

そういえば、わかる人にはわかると思いますが、リンクにある天狗の爪さんに
LARSの作品を投稿させていただいております。
よかったらそちらも是非。
ではでは、今日はこの辺で。

SSはこちらから、よりどうぞ。

授業中、シンジは黒板に書いてあることをノートに書き写しながら、
その内容を理解しようと必死に先生の話を聞く。
そのほかの生徒も、一部を除き、勉学に励んでいる。
そして、先生が頭を悩ませているその一部。
まあ、大体御察しのとおりだが、机に突っ伏して寝ている人たちである。
午後の授業は昼を終えた後、学校でもっとも眠くなる時間である。
そのため、授業を受ける意思があっても寝ている人も多数あり、
よっぽどひどい寝方をしていないかぎり放置する先生もいるくらい。
しかし、最初から睡魔と闘う意思のない人は大抵たたき起こされるか、
突然問題を解くよう指名されるのが常である。

そして、この僕の幼馴染、惣流・アスカ・ラングレーもそのうちの一人。
しかも、寝ているのは一日中。
そんなアスカは、先生から見たらただの邪魔でしかないように思えるが、
そこまで重要視されているわけでもなかった。
何故、といわれれば理由を数多く上げることが出来るが、一つ言うのならば、アスカに隙がないからである。
一回、数学の時間に寝ているアスカに問題をあてたことがある。
話を聞いていないアスカは当然答えられるはずがない、のだが、
アスカはすっと起きるなり黒板に一字一句の間違いもなく書き、又寝る。
答えも間違いがないので、先生はノートをとっていない点を責める。が、
アスカのノートはきちんと黒板の内容を取ってある。
先生はちゃんと授業を受けるように、とだけ言って逃げるしかない、というわけである。


「ねぇ、アスカ?」
「ん~、どったのシンジ。」
勉強している僕が、気が付いたらいつも僕の部屋に居るアスカにそのことを聞いてみた。

「ああ、そのこと。よく聞かれるけど、ひとついえることは、別に何もしてないってわけじゃないのよ。
 いつも夜とかここに居ない時に、予習してるからね。」
アスカはさも当然そうに答える。
「へぇ、用意がいいんだね。
 とてもじゃないけど、僕は先生の話無しに授業内容はちょっとわからないよ・・・」
「別に話を聞いてないってわけじゃないわ。
 半分寝てて、半分起きてる状態を維持してるのよ。」
「・・・なんて器用なことを。」
あきれる僕にアスカはえっへん、と胸を張って答える。
「楽するためならどんな苦労もいとわないわ。
 たとえ睡眠時間を削ろうとも、眠たかろうと!!」
そんな様子にシンジはへにゃんと崩れ落ち、
「なら、僕みたいに明るいうちに予習でもすればいいじゃないか。
 そのほうがもっと楽だろ?」
「だって・・・
 そんなことしたら、シンジと一緒に居られる時間が少なくなるじゃない。
 家で一人で過ごすのってかなり暇なのよ?
 それなら家族と過ごすよりも楽しいシンジを取るに決まってるじゃない。」
「いや、それはわかるけどさ・・・」
半ば告白に近い言葉を言われておきながら、まるっとスルーしてしまうシンジ。
しかし、その反応はアスカも同じく、自分のいったことの重要性を理解しておらず、普通に流してしまう。
「ま、とりあえずやっていけてるから問題無いわよ。
 そりゃ平常点とかいうのは下がるかもしんないけどさ、
 別にレベルの高い進学校に行きたいってわけでもないし・・・」
余裕で構えるアスカをうらやましそうに見るシンジ。
「ほんと、アスカがうらやましいよ。
 こっちは親が二人とも学者だからさ、」
「うちもよ?」
「わかってるよ。
 アスカのとこはともかく、うちの親は
『私達の名に恥じないような偉い学者になりなさい!!』
 なんていうからさ、しょうがなくやってるってのに・・・」
「面倒な親ねぇ。
 ユイさんはいい人だけど、そういう融通がきかないっていうか、頑ななところがある、ってママがいってたわね。
 多分、受験に失敗でもしたら、かなり絞られるんじゃない?」
まあ、私は関係ないけど、と気楽そうにアスカはベッドに体を投げ出す。
「父さんなんて
『勉強するなら早くしろ、でなければ帰れ!!』
 なんてわけのわからないこと言い出しそうだし・・・」
はぁ、と深刻そうにため息をつくシンジをベッドから立ち上がりよしよし、と頭をなでてやるアスカ。
「そのうちいいことあるわよ。
 もしそこら辺の進学校にでも行かされそうになったら」
「行かされそうになったら?」
「一緒に通ってあげるわよ。」
「止めてはくれないんだね・・・」
がく、と肩を落とすシンジ。
「でも、嬉しいよ、ありがと。」
「ん。そのときは毎日弁当お願いね。」
「それはわかってるよ。
 10年以上の付き合いなんだから。
 一週間に一回ぐらいハンバーグでもいれたらいいんだろう?」
「あら、わかってるわね。」
二人で顔を見合って笑うアスカとシンジ。
惰性で一緒にいるようでも、二人の間にはしっかりとした信頼関係、相手への愛情があった。
まあ、二人は気が付いていないのだろうが、少なくとも、二人が不幸になることはないだろう。

「じゃあ、お昼ご飯はパスタでよろしく。」
「アスカはパスタ好きだね・・・
 アスカに何がいい、って聞いたら大抵パスタ・・・」
「何よ。手間のかかるハンバーグとかより楽でしょうよ。」
「ミートソースとか作るの面倒なんだよ・・・
 一から作ればかなり時間かかるし、大体は既製品に手を加えてるだけなんだけど・・・」
「じゃあ、今度本気のミートスパゲティ作ってよ。
 少しも手を抜いてない奴ね。」
「了解。楽しみにしててよ。腕によりをかけて作るから。」
「ん。」
アスカは満足げに頷き、その様子にシンジは笑う。
部屋には、とても和やかな時が流れていた。



 

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